ターメリック(Curcuma longa)
No.50
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アーユルヴェーダ発祥の地インド。インドといえばカレー、カレーといえば黄色、黄色はターメリックの色というのが頭に浮かぶ方もいらっしゃると思います。食べても良し、塗っても良しの万能薬です。
ターメリックとは 「ウコン(Curcuma longa)」の根を乾燥させて、パウダーにしたもので見た目はショウガにそっくりです。でも割ってみるとショウガよりオレンジがかっています。春ウコンや秋ウコン、紫芋のように割ると紫色のガジュツ(これが苦くて!ピッタの鎮静にもってこいです)というのも仲間です。最近、春ウコン、秋ウコンに含まれる精油成分が副作用をおこすという話を聞きました。アーユルヴェーダで使うクルクマ・ロンガは、精油が少なく、クルクミンが主たる活性成分といわれています。 染料ともなる、このクルクミンの黄色にターメリックの効果の秘密がありそうです。
ターメリックは血液を浄化するだけでなく、血液を温め、新しい血液組織の生成を促します。 殺菌と解毒作用が強く、天然の抗生物質となります。
風邪をひきそうなときや免疫系をあげたいとき、ターメリックをお湯に少量溶かして飲みます。私はオブラートに包んでお湯と一緒に飲んでしまいます。皮膚トラブルなどには牛乳に少量入れてホットミルクとして飲みましょう。 消化促進作用、駆風作用、健胃作用があります。ターメリックの成分は油に溶けやすいといわれているため、炒め物などの料理に活用してください。
外用薬として使えば殺菌・抗炎症に加え、癒傷、かゆみ、水虫、虫さされにもいいです。 ターメリックを使ったパックやクリーム、オイルは美白作用があります。 捻挫や筋違い、打ち身、痒みにはハチミツと混ぜて塗りましょう。 ただし、黄色い色がついてしまうため、お肌や洋服、お布団など注意して塗ってください。パックとして顔に塗った場合、黄色く染まった肌は翌日にはもとに戻っていると思いますが(笑)量に注意してくださいね。
ターメリックパックはヨーグルトや水やお湯で溶いた小麦粉にターメリックを入れます。 ターメリックオイルはキュアリング済みごま油を温め、それにターメリックを入れて一晩おいてから漉して使います。
味は苦味、渋味、辛味ですので、カファを減らし、ピッタやヴァータを鎮静します。温性と辛味があるので過剰になるとピッタもあげるのでご注意ください。
最近では肝臓によいといわれ、お酒を飲む人にはターメリックが助けになってくれるようですね。抗酸化作用があるともいわれます。 ただし、長期に大量に飲むとこれらの作用が強く出過ぎるため、注意が必要です。妊娠中に大量に摂ることは勧められません。また、受胎を妨げる作用もいわれていますので、妊娠を希望する人に大量摂取は禁忌です。ピッタ過剰の状態(肝臓疾患、胸やけ、灼熱感を伴う湿疹など)の時には控えてください。
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2004/12/03
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